とある老舗旅館で長い間使われていた天井直付け照明の修理依頼をいただきまして修理いたしました。
和紙が破れていたり、木部が外れていたり、欠けていたり、無くなっていたり…。
写真にはありませんが宴会場の天井で長年頑張ってきたであろうことがうかがえる姿の8台が送られてきました。
まずは、そーっと和紙を剥がします。
修理の場合は図面もありませんので、この剥がした和紙を型紙にして新たな和紙を切るため、丁寧に扱う必要があります。
表側の骨は、杉を曲げて(この曲げの技術が大変なのです)しっかり丁寧に作られています。
和紙を貼り替えて長くお使いになりたいお気持ちわかります。
一枚一枚慎重に和紙を貼っていきます。
完成です。
今回のお客様は、長年使われて出来たこの風合いを大事にされたいとのことでしたので、傷もある程度はそのまま残しました。
新たに作った欠損部分も使い込まれたこの色合いになるべく近づけました。
最近このような修理や張替えの仕事が増えてきた気がいたします。
かつての職人さん達が精魂こめて作ったものを次の世代へつなぐことが出来たらとても嬉しく思います。